日記

”今”のYZF-R6に思うこと

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フォトグラファー安井宏充氏。雑誌用のカットから溢れたやつをいただきまして。

YZF-R6とは

恐竜です。日本語の表現だといまいちピンと来ませんが、英語でdinosaurというフレーズを使うと、時代遅れと言う意味があります。

率直に言って、時代にそぐわないものです。だからこそ、最高潮に面白いバイクになっていると僕は感じています。

”今”、YZF-R6が面白く思う

ちょっと前まで、何年も何年もずっと同じ顔付きで逆車がありましたね。それがしばらく正規では導入されなくなり、ただ個人的にはレースベース車や全日本ロードレース選手権でずっと見続けていただけに忘れていたわけではありませんでした。だけども、その間に買おうかなと悩んだことは一度もありません。

そして、この有機的なデザインを纏って登場した2017年モデルと付き合って、一年が過ぎました。お仕事の縁があって、長期貸与の関係。そんなプラトニックな関係ながら、この手のバイクで他に買いたいと思うものはありません。

そんな、幸せな真っ只中にいる僕にとって、YZF-R6の何が今いいのか。

600ccスーパースポーツを取り巻く環境

このカテゴリ自体が絶滅の危機に瀕しています。1000ccのスーパースポーツを足しても、他のネイキッドやクルーザーたちに飲まれ、シェアは数%にも満たない全開マイノリティ。レースのための開発と販売といっても、メーカーは600クラスよりも250クラスに予算を割いて、1000クラスはSBKがあるから継続。では600ccのスーパースポーツって誰のためのバイクなんでしょうか。単純に売れていないので、もういつなくなってもおかしくは無い、風前の灯とも言える状況です。

しかも、EURO4、EURO5と、排ガス規制はどんどん進んでいきます。そんな法規制に対応してまで、スポーツ性能と環境性能を両立するために余分な予算をかけることが、企業としてロジカルな選択肢とはとても思えません。

だから、いいんですよね。

今、YZF-R6を製造し続けてくれているのは、「誰かがやらなくちゃならないから」というヤマハの自己犠牲とサービス精神でしかありません。

一周回った感があるYZF-R6

ちょっと前のYZF-R6と、今日現在のYZF-R6は何が違うのか。車両自体は大して変わっていません。

変わったのは、YZF-R6を取り巻く、他の車種です。

 

バイクにジャイロセンサーが搭載されたことで、クルマの流用では無い、ようやくバイクのためのABSやトラクションコントロールが開発されました。そんな高性能車が続々と登場する中で、YZF-R6はどんどんと取り残されていきます。

そこで置いてけぼりになればなるほど、YZF-R6の良さが際立っていきました。

それが、生のスポーツバイクということです。

 

同じメーカー内で言えば、YZFの家系の頂点に君臨するのは、YZF-R1M。もはやアーマードスーツになっていて、同じYZF系でもR6とR1Mの間には埋めようの無いギャップが生まれてました。

高性能だからこそ、どこかバイク任せ、機械任せにできるようなレベルの仕上がりも珍しくない昨今、自分で全部やらなくちゃならないYZF-R6の手間感こそが、リアルスポーツなんですね。

 

いわば、現行のクラシックバイクのような。

 

本当のビンテージまで古くなってしまうと、ユーザーもユーザビリティにも制限が出てしまいます。二輪の本質の、「タイヤが二つある、以上」というくらいにシンプルな事実だけで走る飾り気やからくりのないスーパースポーツで、しかもそもそもはこの600ccカテゴリで最も高性能で高品質だったYZF-R6だからこそ、なおその価値が上がるわけです。

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いつまで続くのか

EURO5に対応するのかどうか。

対応されないまま、消えても仕方ない運命ではありますが、セールスは悪くないようです。完全新設計をするほどの予算を稼ぎ出したのかどうかは分かりませんが、いまの市場を考えると、世界中で一旦バイクブームは途切れたかいままさに成長の過程にあるかいずれかなので、基本設計はそのままに、外装や快適装備を刷新するだけでもモデルチェンジとしては充分なように思います。

毎年新型を登場させなければならないようなトレンドもないですし、モータリゼーションそのものがメーカー主導でカーシェアの方向へと流れてますから、これから急にスーパースポーツやスポーツ走行が爆発的に流行するとも考えにくいでしょうね。

となると、今の型がちょうどいいかもしれません。規制はほどほど、前モデルと出力は変わらず、いい塩梅かもしれません。

 

今の僕の個人的感覚で言えば、コーナリングABSやスライドコントロールなどがなくてもまあいいかなと思えますが、それがどこかの地点で、「スマホにカメラが付いていないのはありえない」というようなスタンダードらしく、YZF-R6を許容できなくなるポイントがあるかもしれません。

 

「カメラに手ブレ補正が搭載されるとつまらなくなる」とはあまり聞きませんが、「バイクの電子制御はなんかヤダ」という感覚はちょっと想像できます。共感はしませんが、そういう層がいることは間違いないでしょう。

TikTokが一瞬で流行り、一瞬で廃り始めている今のように、この先ますます何が起こるかは分かりません。

 

確かな想像は何もないけども、今のYZF-R6が「いい感じ」に遅れているからこそ、日本市場には最高のバイクだと思います。

日本を除くアジア市場の道路インフラが整備された暁には、アジア生産をしてアジアで売る算段もありでしょう。現状の、関税で二倍のような価格ではつらいでしょうし、YZFのビッグバイクがアジア生産になる日もアリでしょう。

 

2017年に新車で購入して、最初の車検を迎えるのが2020年。EURO5の年ですね。マイチェンモデルが登場するのかどうか。あるとしても大して変わりようはないでしょうから、気持ち良くもう二年は乗れるユーザーが多数だと思います。ただし、その時点で買い換えないと今度は車検費用とメンテナンス費用で損をするサイクルに入りますから、どれだけその損を飲み込めるのかは、YZF-R6を取り巻く他のバイクたちの進化によるところです。

 

例えば、あまりに電制サスペンションが当たり前になってしまうと、ダンパーを手でカチカチいじる行為自体がマニュアルフォーカスのような、玄人向けの所作になってしまう可能性もあります。そうなると、YZF-R6、進化して欲しいですね。

ただ、ライバルたちと同じ畑に入って馴染んでしまうと、際立つ理由がなくなってしまいますから、ここがまた難しいところで面白いですね。

YZF-R1を引き合いに出すならば

兄貴分のYZF-R1はまだまだモデルチェンジをしてその系譜が受け継がれていくでしょうね。レースのカテゴリもまだありますし、メーカーの中でのフラッグシップという役割もありますしね。

2015年に登場した、現行のYZF-R1。2020年には流石に何かあるでしょうね。そうすると、五年は一線級のバイクとして乗れたわけですね。十分にお得と言えるでしょう。

 

YZF-R6、2020年が分かれ道となるのか、最後の生々しいスポーツバイクになるのか。

先進機能が一瞬で古くなっていくYZF-R1よりかは、何もないだけに息の長いモデルになることは間違いありません。

 

もしYZF-R6とYZF-R1で悩んでいるのならば、YZF-R6の方が浮気しにくい、いわば安全策かもしれませんね。

 

これは僕の妄想ですが、僕のYZF-R1Mは今しか面白くありません、電子制御で買いましたから。ところが、もしもYZF-R6を所有することができるならば、無垢のスポーツバイクとして、ずっとそばに置いておきたいと思います。時代の移り変わりのエッジ、切っ先ギリギリのところで生まれたギリギリのバイク。それがYZF-R6の魅力だと考えます。

 

 

 

 

なっが!
最近、原稿書かないから久しぶりにタイピングしたくなっちゃって(笑)

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